大判例

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東京高等裁判所 昭和47年(ラ)1056号 決定

一、記録によれば株式会社東邦企画は本件建物の第三取得者として抵当権者である相手方に対し滌除の通知をしたのに対し、相手方はこれを拒絶し右会社に対し増価競売の通知をするとともに原裁判所に法定の期間内に増価競売の申立および担保認許の申出をしたことが明らかである。抗告人は右増価競売の通知および申立ならびに担保許否期日の指定および通知の後に本件建物を譲受けた者であって、かような者に対してはあらためて増価競売の通知および申立ならびに担保許否期日の指定および通知をすることは必要がないと解するのを相当とする。けだしかような爾後の第三取得者が出現する都度その者に抵当権実行の通知(民法三八一条)をする必要がないことは右に引用した原決定の説示するとおりであるとともに、このあらたに第三取得者となった抗告人からすすんで滌除の通知がなされたものでもないから、これに引続きなされる右一連の手続もその必要がなく、むしろ抗告人は本件競売手続における第三取得者としてはすでにその前主株式会社東邦企画の得た地位を実質的に承継しているものと解すべきであるからである。抵当権者がその抵当権実行に先立って第三者取得者に爾後の処分を禁止する仮処分をなし得ることはなんら右結論を左右するものではない。

(浅沼 加藤 園部逸)

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